カゲロウ

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都会とは言えない場所で産まれたボク、小戸矢樹が初めての女友達、義理海と知り合うのは小学校最後の夏だった。 この頃になると、いわゆる思春期という時期に入り、異性とつるむことに多少の抵抗が生まれるようになる。そんな中で知り合ったのは、俺があまりそーゆー事を気にしないからなのだろうか。 靴紐を固く結び、中学生とかが乗っているハンドルがY字になっていない、T字のガキっぽい自転車のペダルに足を掛けて、あまり人のいない公園へとこぎだした。 もう一つ、人が沢山集まる公園があるのだけれど、俺は行かない事にしている。少し不良が集まっていて、俺に絡んでくるから。 俺の目指している公園は、家に近いし程よく人が集まり、不良も滅多に来ない。鬼ごっことかをしているよ。 先月、交通事故が起きたカゲロウが乱反射する交差点を突っ切って、真っ直ぐ進んだ所を右折すれば、目的地に到着さ。
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