最初の犠牲者。

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一方で鈴木は、 「うわぁああぁぁぁぁ!!」 酷く取り乱しながら何処かへと走り出してしまった。 その中で大神は、ただ一人冷静に頭の中で状況を整理していた。 『いつだ……こいつはいつ殺された……?』 そんな中、 「どうした、何があった!」 鈴木の悲鳴を聞き付け、すかさず赤羽と奈津美と藤原の三人がそこへ駆け付け、同じく驚きを隠せない様子だった。 そこで赤羽は、 「稲葉、足立っ!状況を詳しく話せ!!」 「は、はいっ!」 梶尾と共に部屋を出た三人の内二人に対しそう怒鳴るように尋ね、その二人はすぐに赤羽の側に駆け寄る。 一方で奈津美もすぐに大神の元へ駆け寄り、 「大神!」 「……」 すかさず名前を呼ぶが、それに対し大神はいつものように無表情のまま反応を示さない。 『誰だ……!』 大神が、一度奈津美に話し掛けて辞めた違和感……館の付近に自身が乗ってきたバス以外に足は無く、近くを通った形跡や気配も無い。 鈴木が見たネットニュースの発信時間から数え、最寄りの町からバスで三時間、徒歩や二輪車でこの時間までにこの地へ辿り着ける訳がない。 つまり、 『殺人鬼は、俺達と来た一行の中にいる……!』 大神はそう確信していた。
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