第二話~一人の執事と姫様~

6/9
前へ
/14ページ
次へ
ボウタイを外しながら馬車から飛び降りるコメルツ、姫を乗せた馬車は山に向かい走って行ってしまった。 「爺…覚悟しろ…手加減せずに叩き倒してやる」 先程の出来事で逃げ出した賊もいたが、あまり数は減っていなかった。 「それはそれは、大変に結構なことで、こんな事で逃げ出す賊には興味ありません」 コメルツは群がる賊に話しながらタキシードを脱ぎ捨た。 「えっ…なんだ…その体は」 「まさか…あんたは……」 鍛え上げられた鋼の肉体に多数の傷、タキシードに隠されたその肉体が解放された。 「さあ…姫様の服になる可能性のある人は誰かな?」 「ぶっ殺せ!!」 弓を構える、武器を突き出し、地面を踏みつけ、立ち向かうのはビバの兵士それを関節を鋭い音で鳴らしながら準備運動しているコメルツ。 「お前たちの品質がどのようなものか…検査してあげましょう」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加