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周り一帯、木に囲まれた平和でのどかでひっそりとした村に火の手が。
「襲え!襲え!」
「盗める物は全て盗め、女と金いがいは倒してもかまわねえ」
逃げ惑う村人、それを追いかけおもちゃのように村人の命を弄ぶ盗賊達。
「ビバ様、今日も大量です」
村を襲い、強奪のかぎりを尽くし、草木一本残させない勢いで村を襲わしたビバ。
「まだ足りんな…」
「そうですか…なら…」
「燃やせ…隠れている者共を引きずり出し、身ぐるみを剥ぐのだ、そのあとでじっくり薪にしてやる」
盗賊達は村全体を囲むように並び、片手に松明を持ち、村に近づいてくる、村に盗賊達のあざ笑う声が響き渡る。
「お母さん…お母さん…」
すでに息絶えた母を抱きしめ、一つ家の中に身を潜めているが。
「来ないで…近づかないで…」
「ヒッヒッヒッ…どんな奴が出てくるか楽しみだ」
「ゆっくりと焼けよ、じゃないと金目のものと一緒に灰になっちまう」
残った家一つ一つに松明を当て、家は叫び声をあげるかのようにバチバチと音を立てて燃え出した。
「全てを焼け、俺の手に入らぬものは全て燃えてしまえ!」
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