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「ギャーハハハ、やれドンドンやれ、ビバ様に殺されたくなかったらさっさと出てきなギャーハハハ……」
「そのビバ様はどこにいるのでしょうか?」
「そりゃあ、あの丘の上…て、誰だ!俺に質問して仕事サボっているのは」
背後から聞こえた声の正体はタキシードに白髪の男、顔にはシワがありただの背の高く背筋が正しい老人だと思い、そんな老人がいつのまにか自分の後ろにいたことに対して、不合理な怒りがこみ上げた。
「爺、さっき後ろをとった時に俺を倒しておくべきだったな……」
「さて、早速向かいましょう」
更に無視して後ろ姿を見せて歩く、幾多の人の首を切ってきた斧を振り上げて、怒りのまま爺を切り刻もうと飛びかかった。
「この爺が!!後悔しながら死ね!!」
「あなたが…」
振り下ろされた斧は爺の服を掠めることなく地面に刺さり、前屈みになる。
「このクチュール家唯一の執事…」
その前屈みになった男の後頭部に。
「コメルツに勝てるとでも思ったのですか?」
殴った位置に戻ってくるほどの重い拳を一撃叩き込んだ。
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