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優奈以外に、急遽真奈美を車に乗せると、自宅マンションへと帰宅した。 家の中は、昨日引っ越し業者が、荷物をほとんど綺麗に運び入れてくれているので、それ程散らかっているわけではなかったが、引っ越し二日目で、他人を自宅に入れる予定はなかった。 まぁ子供だからいいかと諦めたが、今日は真奈美の他に、元々姑が来ることになっていて、嫁の恵里佳はピリピリしていたのだ。 でもよく考えれば、孫の優奈の友達・真奈美がいた方が、ひょっとしたら姑の意識が、恵里佳にだけでなく、子供達三人にも分散してくれるかもしれないと期待した。 「なんか凄く綺麗だね」 真奈美は、目をキラキラ輝かせながら、優奈の部屋に入ると、キョロキョロ見渡した。 「うん、なんか意外と言ったらなんだけど、予想外に綺麗なんだ。でもママは、あんまりここが好きじゃないみたいなんだ」 優奈は椅子に座りながら話した。 「エ~~!何で~!?凄くいいじゃん!」 真奈美は理解できないといった感じだった。 「分かんないけど、このマンションの見た目が嫌なんじゃなくて、うまく言えないけど、雰囲気みたいなのが嫌なのかなぁ…」 「まさか、優奈ちゃんのママって霊感強いとか!?」
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