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まず、ジャケットを着てみる。なんか、すげぇー光ってる。
全身ミラーで全身を確認。
「やっぱやばくね!?」
怯える目で光一にすがりつく俺。
【はい。文句、クレームあるなら六万今すぐ、払いね!!】
そう言って俺に手のひらを差し出すドSな光一。
次に帽子をかぶってみる。
キツイ。キツくて頭にちゃんと被れない。
一度力を入れて生地を下まで伸ばして頭にはめても、手を放した瞬間に帽子は中学生男子のサイズに戻ってしまう。
帽子を被ると言うよりも、帽子が頭に乗っかっている様だ。
俺は意地でも帽子をかぶりたくなって何度も何度も
帽子を頭にぎゅーっと被せては生地を少しずつ広げる作業を繰り返した。
その作業を何度もしているうちにあまりのくだらなさに
俺は爆笑した。
俺につられて光一も爆笑した。
被っては脱げる。
スポン。
被っては脱げる。
、、、スポン。
【やめろよ。直人!!俺、腹がよじれるぅ~】
アハハハ!!
アハハハ!!
くだらない事で俺たちは爆笑。
男って本当に単純。こんなにも下らない事で俺と光一は涙が出て腹がよじれる位にわらった。
そしたら、妙にエネルギーが湧いてきて、俺は、無敵になったかのよう気分で次々と、ダサいアイテムを身にまといだした。
全身ミラーに写った姿は最高にダサくて、かなり痛い姿だったが、俺も光一もその姿を【笑いの神】が降りたとより一層ツボにハマり笑った。
「じゃぁ。行ってくる!!」
全身ダサいアイテムをまとい、このノリのまま悪のりに便乗して、俺はケーキ屋に向かった。
【直人!!このストラップも持っていけ!!】
出掛けに、デカイサボテンに顔がついたぬいぐるみ式の携帯ストラップを渡されたが、
俺は苦笑いして
「いらねぇ~」
と言ったけど、
【そのストラップつけて女の子もナンパできたら六万の返金いらねぇわ】
とビックな発言をしてきたので俺は光一に最敬礼して
玄関を後にした。
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