君可愛いよ。

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Sweet bitter-sweet 看板を発見した。 ピンクでド派手な甘ったるい看板だった。 「やっと見つかったけど、すげぇー混んでるな。」 俺は一人言を言ってみる。 一人言でも言わないと店内にいる沢山の女性に圧倒されて俺は、引き返してしまいそうだった。 光一の地図はかなり雑で、よく言えば男らしい殴り書きの文字。多分俺にしか理解出来いだろう。小学校からの付き合いだからわかるが、 光一よ。 お前…小学三年から文字成長してない。 それはそうと、俺はとりあえず任務を遂行中。 光一にもらった地図をオレンジとギンガムチェックの派手なジャケットのポケットにくしゃりと押し込めて、 いざ、出陣!!。 店内からはかなり甘い匂いがした。 なんちゃらケーキ? あっ。確か、アロマスティックケーキ。そのローズマリーの香りなのか? なかなか旨そうな甘味と酸味を調和した感じ。の匂い。 それを買い求めるお客達。 どうでもいいけど、 誰かこのダサい俺を笑ってくれ。 早くクスクス笑ってくれ。 その、冷ややかな視線が、笑いが、光一のドSな心を満たすんだ。 早く、ヒソヒソと笑うがいい。 と、気合い充分な俺。 でも、誰も俺の事なんて眼中にありません。 俺。すげぇー変な格好してるのに。 全然注目されてないから、自分でもびっくり。 改めて店内を確認してみると 【ピン】と来た。 店内、おばちゃんばっかりだ。 派手なジャケットの袖をめくり、時計を確認するとやっぱり。時間は13時20分 学生は学校へ。OLは会社へ。 おばちゃんはケーキ屋へ。 平日のこの時間に若い女の子なんて、そうそういないんだよな。 俺の前に並ぶ行列の女達、平均年齢50才 世代ギャップか、 俺の服装に違和感ないのか? ってか、俺のダサさが微妙でおばちゃん達には違和感が無いらしい。 なんか、逆に恥ずかしい。 光一、なんでもっと変な服をチョイスしてくれなかったんだ。 支離滅裂な俺の欲。 いや、目立たないならこのまま任務を早めに済ませて急いで光一の元へ帰ろう。
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