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紫織
「む…兄様。此処は異世界とは違うかもしれません」
銀髪紫瞳の少女こと、珀蓮紫織(ハクレンシオリ)が周りを見回しながら言う。
緋氷
「そのようですね。この風景を見る限り、江戸時代のようです。タイムスリップでしょうか」
兄様と呼ばれた銀髪緋瞳の少年こと、珀蓮緋氷(ハクレンアカヒ)は紫織と手を繋ぎながら見回す。
言ってなかったかもしれないが、二人は双子だ。
そして今は見る限り、目の前には江戸時代に来てしまったと思われる光景。
時間は夜なので人気はあまりないようだ。
「兄様…どうしましょうか」
困った台詞とは裏腹に、無表情、抑揚のない声音で聞く紫織。
「そうですね、この際ブラリ旅でもしてみますか?」
そんなことを二人で雑談していると、数人の人の気配が近づいてきた。
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