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「……は？居なくなったって――行方不明？」
「そうそう、行方不明！まだ噂だけど！なんか一週間くらい学校休んでて、先生に聞いても風邪だっていって詳しく話してくんないらしいんだけど。
一部の子に荒川サンがよく行ってたとことか聞いてたみたいだし、間違いなく行方不明じゃん！怖いよねーなんか事件に巻き込まれたとかな？」
「いや、あたしはその『荒川サン』てのをよく知らないからあれだけど……第一ほんとに行方不明なの？噂ってレベルだろ？」
「あたしは絶対行方不明だと思う！」
「絶対なのか思うなのかどっちだ」
「絶対！だってあたしも聞いてみたけど、なんか先生変だったもん！やたら話逸らそうとしてたし！」
へぇ、と呟きながら、『荒川サン』を思い浮かべてみる。可愛くて、明るくて、人あたりよくて、男にモテモテ、荒川サン。
「……だめだ、藍子の情報抽象的すぎてわかんね。荒川サンねー。そんな子が行方不明になるような理由なんてあるのかねー？」
「わかんないよー、最近ストーカーとか怖いし！藍子も気をつけなきゃー」
「……それ本気か冗談がどっち？」
「本気！超本気！藍子可愛いもん！」
「うざい、爆発しろ」
「葵つめたー！」
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