1・宿泊客リスト

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 業務内容がいけなかったのか?  彼女は他の事務所の仕事で、取り分け重要なポジションを与えられている事は俺もよく知っており、その働きぶりを評価して、今回の仕事でも、取り分け重要なポジションを与えたのだが。  そんな『大役』をこなしなれた彼女が今回に限って仕事のオファーを断るなんて、余程、荷が重かったのだろう。  まぁ、高級ホテルの一室で男と二十四時間お喋りするだけの仕事で、外出は出来ず窮屈な業務内容かも知れない。  派手派手しさには欠如するが、ルームサービスできちんと食事や水分補給は出来るので、その分の不自由はしない筈だ。  寂しくなれば定期的に外部からの連絡はするが、外が若干騒々しくなるだろう。  男も人相は宜しく無いが、根は優しい美男子なので乱暴な真似はしないと思う。  男と高級ホテルのスウィートルームで過ごせる美味しい仕事なのに。  「そんな物騒な仕事出来るか!」  一喝と同時に電話を切られた。  この業務内容の一体どこに、至らぬ点があると言うのだろう。
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