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札幌の中心区へと向かう地下鉄の列車は、心地良い振動とシートの暖房が私を夢の世界へ誘い始めた。
攻めて北海道にいる間は、暫く仕事の事は忘れてゆっくり過ごそう。バカンスで仕事の事を考えるのはバカンスの意味が無い。
一級品の料理に一流のルームサービス、スパ、マッサージ、そしてスウィートルーム……。
私はその事を考える様にしようと、何度も何度も頭の中で単語を反芻する。
愉しくなりそうだ――。
本格的に眠たくなって来たので、降車するプラットフォームに着く迄の間、MP3で音楽を聞きながら一眠りする事にしよう。
"Every day is a widingroad"
刻み込む様なギターの絃の旋律と、女性歌手の歌声が耳にすっと入って来る。次第に旋律と歌声は小さくなって行き。私は深い眠りについていた。
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