0人が本棚に入れています
本棚に追加
楓が病室に来るようになって1ヶ月。
「凄いですね、だいぶ良くなってきましたよ」
いつもやる気のない担当医が、感嘆の声を出した。
身体のホルモンやら何たら細胞の働きが良いらしい。
まぁ最近、身体の具合が良いとは思っていたが。
「この調子で頑張りましょう」
いつもなら頑張りたくないと思うが、今回ばかりは頑張りたいと思った。
母に身体の事を話すと、
「そう」
と酷く安心した声で言った。
またお菓子を持って来た楓も、
「やだ、本当に?凄いじゃないですかっ」
子供のようにはしゃいだ。
何だかそれが恋しくて、彼女を抱きしめていた。
「へ、風汰さん?」
.
最初のコメントを投稿しよう!