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ついてすぐに見えたのは女の子だった。
黒い髪を肩まで伸ばしていて防寒なのかマフラーをしている。しかし着ている衣服は黒のノースリーブに黒とピンクのミニスカートで今の季節には少し寒そうな格好をしていた。
顔立ちは綺麗というよりも可愛いといった感じで、美琴が髪を伸ばしたらあんな感じだろうな、と白井は思った。
身長は白井よりも高かったため高校生ぐらいだろうと白井は適当に予想した。
少女はもうひとつ向こうの曲がり角を見たまま立っていた。少し息が荒れている。
「そちらの方お怪我はありませんか?」
白井が問いかけると少女はこちらを振り返り、脱兎のごとく走り出した。
何か怪しいと思い、ついさっきまで少女が見ていた場所まで行ったところで、白井は目の前の惨状に愕然とした。
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