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家に着くと、父さんと兄貴がビックリした顔で俺を見た。
俺は話した。「この子は、兄貴と俺の弟、父さんはこの子の父さん。」と話すと、父さんは、「母さんはどこにいるんだ?その子は母さんが産んだのか?」と、聞いてきた。
俺は、答えた。
「母さんは、俺の右側にいる。この子は、母さんが産んだ。」と答えると、父さんは、「とりあえず、座れ。」と言った。俺は弟を抱えながら椅子に座り、母さんは、懐かしいのか、回りを見渡している。俺が「母さん、座りな。」と言うと母さんは、「ええ。」と答えて、座った。
父さんが「母さん。元気かい?」と聞いてるよ。と俺は小声で言った。すると、母さんが、俺に、「ええ。元気よ。あなたは?」と言ってと言ったので父さんに言われたまま伝えた。兄貴が「俺と康志の弟の名前は、決まってるのか?」と言ってくれと、言われたので母さんに伝えた。母さんは、「ええ。決まってるわよ。名前は、龍志(りゅうし)って言うのよ。」と伝えてと言われたので伝えた。兄貴は「どんな字?」と言ったので、そのまま伝えた。母さんは、「龍人(りゅうと)の龍に康志の志で龍志よ。」と言っていたので、そのまま伝えた。
―だんだん会話は、盛り上がっていた。
1つ、気になっていたことを、俺は、母さんに聞いた。「龍志は、俺たちで育てていいよね。」母さんは、「もちろん。大切に育ててあげてね。」と言われたので、俺は、「絶対にいい弟にして見せる。」と答えた。そして、
―母さんの声が全員に聞こえるようになった。
母さんは、「うん。分かった。私、そろそろ時間がないの。もうすぐ、天国に移るの。」という、母さんの言葉で、俺と兄貴、そして、父さんが声を揃えて、「えっっ!!」と、大声を出した。それを伝える、俺は、母さんの方を向いたが、もう母さんはいなかった。
俺は、それを、父さん、兄貴、そして、龍志に伝えた。それを聞いた瞬間、父さんたちは、目をつぶり、下をむいてしまった。
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