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ーーーーフランク
俺の名前はフランク。貴族出身でガーディアンナイツのメンバーの一員だ。
ガーディアンナイツの仕事内容はいくつかある。
本来の目的である王族の守護に加え、警察組織でもあるのだ。
今日は他のメンバーのマロン=ルッシータと一緒に王都の城の保管庫の警備に当たっていた。
だがルッシータはと言うと……
「真面目ねーフランク君。あー負けちゃった」
携帯ゲーム機を手元に何かを呟いていた。
今日から学生たちの模擬戦が始まるとか、途中で抜けるとか、抜かしていたが、そこまでゲームをやる気か?
「真面目どうこう以前に、貴様は何をしている」
「え?ゲームよ?」
さも当然かの如く聞き返して来るが、普通のことではないぞ。
勤務時間中、いくら暇だとは言えこんなことは誰もしないだろう。
ガーディアンナイツのメンバーであるなら尚更である。
俺は早川竜也といいルッシータといい、あの真面目でない抜けた様な人間に激しい嫌悪を感じる。
更に二人が類い希なる才能の持ち主であることも気に入らない。
何故あんなにふざけたやつらに才能がある?何故努力する者は恵まれない?
「目が怖いわよ、フランク君」
「……ふん」
要らない指摘だ。
と、その時、俺のマナーモードに設定してある電話が震動した。
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