◆七夕◆

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「さぁさぁのぉはぁさぁ~らさらぁ~」 可愛い歌声が聞こえる。小さなボクらのアリスの声だ。 アリスは机に向かい何かをしていた。 「何をしているんだい?ボクらのアリス。」 「あ!チェシャネコ!あのね。たなばたがねあゆから、あの木にね、お願い事を書いた紙を飾るんだぁ」 アリスは笹を指刺し嬉しそうに笑った。 「そう。アリスはなんてお願い事をしたんだい?」 「うんとねぇ、みんなと一緒にいれますようにって!」 アリスは幸せいっぱいの笑顔をボクに見せた。 「そうか。」 「チェシャネコもお願い事書く?」 とボクに長方形の緑色の紙を渡した。 ネガイゴト… ボクは一つの願いをこの紙に込めた。 「かけた?」 「かけたよ。」 「じゃあ、飾ろ!!」 アリスはボクの手を引っ張り、笹のところまで連れてくると肩車してと言った。ボクはそれに従い小さなアリスを肩車した。 アリスは上手く笹に付けられたのか、すぐに下ろしてぇとボクの頭を叩く。 「ねぇ、チェシャネコなんてお願いしたの?」 肩から下ろしてすぐにアリスはボクに質問をした。 「知りたいのかい?」 「うん!」 「ボクらのアリス君が望むなら。」 「やった~」 アリスは両手をパチパチ叩いて笑った。 「ボクらのアリスが、ずっと笑っていられますように」 「へー…」 少し、拍子抜けした顔をしてそっかぁと繰り返していた。 その願いは今でも変わらない。 けれど、少しボクはわがままになったのかもしれない。
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