小セネカと共に愛されて

眼鏡

“眼鏡と共存”

俺は生きてきた25年間で一度もそれを考えたことはなかった。

そりゃ誰だって最初は考えないだろう。いや、最初だけでもない。ずっとかも知れない人もいる。

なぜならそれは皆が誰しも持ちうる眼鏡に対する抵抗。

学生時代、俺は眼鏡をかけている人が、博士、委員長とあだ名付けられるのを目にしてきた。

別にそれを嫌悪しているとかそういうことはではない。

俺自身、学生時代のあだ名は雰囲気がゲテモノなのとたまたまつけていたキティちゃんのキーホルダーが合わさってゲティだ。せめてちゃんをつけてくれればいいものを。

そう考えると博士や委員長のほうがあだ名としてはよっぽどましだ。

だけれどもそれだけではない問題の大きな壁があるのだ。

でもそれはーー

「私は眼鏡と共に生き、そして死にます」

彼女との出会いによってぶち壊された。