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「それじゃ、お先失礼します」
俺は書類や私物をバッグにしまいながら先輩に一声かけた。
「おう、おつかれー」
その声を聞き、俺は会社を出る。
季節はまだ初秋だというのに肌寒い。
朝は着ていなかったジャケットを着込み、帰路へ着く。
電車で座れたらラッキーだなと思いながら改札を抜けるが、結局空いている席は一つもなくため息を一つ、はぁ。
ため息ついたら幸せが逃げるというがそんなの関係ない。男のタバコ、女の長電話、主婦たちのうさ話。これと同じ。つかずにはいられないのだ、はぁ。
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