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「ハハハ、こりゃ傑作だ」
「煩い、雄二」
「明久も難儀なことじゃのう……」
雄二は予想していた通りの反応を見せてくれた。
だが、急に表情を変え真面目な表情になると
「て、ことはお前がFクラスの代表な訳か」
言われて気がついた。少なくとも僕の周りにはAクラス級の人が6人いるのだ。自分が代表だなんて考えもしなかった。
「んで、明久。勿論するんだよな?」
「勿論。当たり前じゃないか」
僕たちが話している「する」というのは試験召喚戦争のこと。テストの点数に応じて強くなる召喚獣を使って戦争を行うため、Aクラス級の人が6人、しかも、学年代表に学年次席もいるのだ。このクラスはほぼ確実にAクラスに勝てるだろう。
「じゃあ、雄二。早速Aクラスに宣戦布告しに行ってきて!」
去年僕が味わった苦痛を受けてみろ!
「去年の復讐ってとこかしら?」
美波が呟いているが知ったことでは無い。今は僕が代表なんだ。雄二を使者として送らせる権限を僕は持ってる!
「ちょっとまて、明久。Aクラスに宣戦布告なんてするわけないだろう?代表を名乗るならしっかりしてくれよ」
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