第零問

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僕たちがこの文月学園に入学して、三度目の春が来た。 校舎へと続く坂道には満開の桜と風に乗って空を舞う花びら。 既にこの風景を何度も見ているはずなのに少し立ち止まって思わず空を見上げてしまう。 しかし、僕の頭の中は別のことで占められている。 新しいクラス―――これから一年間を一緒に過ごすことになる戦友。そして、教室についてで頭が一杯だった。 「っと、早く行かなきゃ!」 因みに現在時刻8:35 完全に遅刻コースである。
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