第零問

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「・・・まったくお前は。ほら、受け取れ」 そういって鉄人は大きく[吉井明久]と名前の書かれた封筒を渡す。 「どーもです。それで先生、僕の今回の振り分け試験はどうでしたか?今回は結構自信がありますよ」 それもそのはず。去年から僕は試召戦争に勝つため本気で勉強をしてきた。そのおかげか振り分け試験の前にあった期末試験ではDクラス並の点数を取ることができた。今回も自信があるからきっとDクラスぐらいには入れるだろう。 「あー 吉井、お前は確かに頑張っていた。成績も前回の振り分け試験より上がっていたし成績もDクラス並だった」 「そうですよね。よかったです。自分でも良くできたと思いますもん」 去年の試験前は勉強もせずに遊んでいた。でも、今年はちゃんと試験前に勉強した。きっとこれも働いたのだろう。 「だが吉井、お前はDクラスではない」 「Dじゃない?まさかCクラスですか?」 まいった。確かに自信はあったがまさかCクラスだなんて 「違うぞ吉井。お前はDでもCでもない」 嫌な気配がした僕はあわてて封筒を開け、中に入っている紙を確認する。そこには・・ 吉井明久   観察処分者のためクラスをFクラスとする 「お前はFだ」 理不尽な結果により、こうして僕の二回目の最低クラスでの生活が幕を開けた。
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