15人が本棚に入れています
本棚に追加
「その……私はテストに名前を書くのを忘れてしまって……」
申し訳なさそうにこっちに話しかけて来たのは姫路さん。姫路さんには気の毒だけどまた同じクラスになれて少し嬉しい。
「……明久も鈍感じゃのう。姫路に島田も大変じゃろうて……」
「ぼ、僕もテストに名前を書き忘れてね。ま、まぁこれから一年間よろしく頼むよ、吉井君」
「久保……ついにここまで吹っ切れたか」
「明久……」
何故だろう。皆の僕を見る目が妙に生暖かい。そして久保君がこっちをみると妙に寒気がする。
「そういう明久はどうしてFクラスなんだ?お前の今の実力ならDクラス入りは硬かったはずだろう?」
「あぁ。その事なんだけどね…」
そう言って僕は雄二にクラスが書かれた紙を見せた。
最初のコメントを投稿しよう!