最後の一年間

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 総当りにはするけど、順番を決めるためにじゃんけんをした。一番、唯ちゃん。二番、私。三番、春ちゃん。四番、花穂。最初は私と唯ちゃんがすることに。9点を先にとったほうが勝ち。 「「お願いします」」唯ちゃんからのサーブだ。 変な方向に飛ばさず、できる限りラリーが続くように。そう心がけながら私は一つ一つ丁寧に羽を打っていく。けっこう難しい。私のミスが多くなり、唯ちゃんが勝った。 「よっしゃ!」と唯ちゃんはうれしそうに言った。次は春ちゃんと花穂。  何回か試合をして、今の試合結果は唯ちゃんが三勝、春ちゃんが二勝一敗、私と花穂が一勝一敗。最後の試合は私と花穂だ。 「手加減なしだから」と真っ暗な笑みを浮かべながら花穂はそういった。私はフッと鼻で笑った。 「望むところだ!」  花穂に手加減はしないつもりだったので、私の黒い部分が思いっきり出てしまった。相手の届かないところにわざと飛ばしたり、近場に飛ばしたり。花穂も同じようなことをしていきたけれど、関係ない! 「...」あ、みんな黙っている。この雰囲気が怖い。結果、三点差で私の勝ち。 「くっそ」本気で花穂は悔しがっていた。春ちゃんがぼそっと私に対して『どエス』とつぶやいた。私は一応、M担当なんだけどなぁ...。というわけで、今回は花穂の恥ずかしい過去について暴露してやろう!
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