知らなかった日常

2/5
前へ
/200ページ
次へ
仕事を終えて帰宅すると、彼はソファーの上で、ぼんやりと身を屈めていた。 近づき、顔をのぞきこみ、 「大丈夫!?……」 と、声を掛けた。 「……あっ、お帰りなさい。ごめんなさい。……行く所も無いから、待ってた」 顔を上げ、居たたまれない様子で応えた。 「良いのよ。そうする様にって、書いてたでしょ!?」 まぁいいか。乗り掛かった舟だ。 そんな感じ……で、彼に笑い掛けた。
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46人が本棚に入れています
本棚に追加