第二章

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「はあ?夢?将来の夢?」 「ちげーって、寝てる時に見る夢のこと聞いてんだよ」 「何、何の話?」 翌月曜日、休み時間になると悠太はすぐに、朝から気になっていたことを聞いた。 「だから、夢の話!お前らの夢は、白黒か、カラーかって聞いてんの」 あまり夢を見ない―――もしかしたら覚えていないだけかもしれないが―――悠太だが、基本的に今までの夢は白黒だった。 だから、夢とはそういうものなのだと思っていた。 今朝の夢は、違ったのだ。 いつもどおり全体は白黒だったが、部分的に、カラーだった。 ほんの一部分―――だからこそ、その色の印象が強く残った。 初めて色付きの夢を見たことにあまりにもびっくりして、飛び起きたら朝だった。 「俺はカラーだけど。てか白黒の夢なんてあるのか」 と純也。 「俺もカラフルよ~」 雅樹は何故か自慢げにそう答えた。 「ついでに言うと、俺の夢は実写じゃなくてアニメーションだっ!」 その言葉には若干脳内を疑いたくなったが、そう聞くと、人によって色んな夢を見るのだな、と納得する。 つまりは自分の夢にちょっと色がついたところで、そんなに意味はないのだろう。
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