第二章

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ついこの間も「だれが美人か」なんて変な質問をしたばかりだ。 ここで「ピンクの夢を見た」なんて発言したら、雅樹あたりに一気に【妄想狂】やら【エロい】やらと騒ぎ立てられるに決まってる。 そもそも、夢の内容自体、とても誰かに話せるものじゃなかったのだ。 「いいよ。何で俺の精神状態をお前に分析されないといけねえんだよ」 と、彼女の申し出を断った。 しかし、言われたことは頭から離れない。 夢占い、か。 後で調べよう、と、悠太はしっかり脳内メモに書きとめた。 彼女はそれ以上追究しようとはせずに大人しく引き下がったが―――、後から、悠太が1人のときを見計らって近寄ってくると、こっそり耳打ちした。 「明日、本、持ってきてあげるね」 正直助かった。 そんなタイトルの本を買うのも借りるのもはばかられるし、悠太の家のPCはインターネットにも接続されていない。 だが、どうしてそこまで、と驚いて彼女の顔を見返した。 「私、結構夢に悩まされてたの。自分の精神状態が分析できるって、意外といいことよ」 悠太の心を読んだかのように、彼女はそう説明した。
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