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「―――…っ…ここは…」
暗い夜の森の中心部に1人の男が突如として現れた
男の名前ははたけカカシ、木の葉隠れの里の上忍だ
「っ!!ペインは!!」
意識を取り戻しすぐさま先ほどまで戦っていた最凶最悪の敵、ペインの気配を傷だらけの体に鞭を打ちチャクラを用いて探る
気配は、無い、そう思い辺りを見渡す
「なっ……」
思わず声を漏らしてしまった、この森は自分の生まれ育った森ではない、いや、まず、何故自分が此処にいる?ペインは?里は?此処は?
グルグルと頭の中を疑問が駆け巡る、勿論解決する手だてはない、口寄せで召還された?いや、そんな雰囲気ではない
「――…ここは…俺は…いったい…」
「なにをとぼけている?侵入者よ」
鈴の鳴るような声が背後から聞こえた
カカシは慌てて振り返る、気配など感じなかった……否、油断していた
失念していた、忍者にあるまじき実態だ
「……くそっ」
自分自身に悪態をつき腰に下げたポーチからクナイを瞬時に引き出し逆手に持ち構える
ただ、その慣れた動作ですら肉体が悲鳴を上げる
思わず顔を歪めそうになるが表情には出さない
「貴様何者だ?」
長い金髪を闇夜に靡かす齢十前後の少女が問いかけてくる
名をエヴァンジェリン
その夜、本来出会うこと無い二人が出会った
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