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「貴様は何者だと聞いている」
金髪の少女はやや高圧的な態度で問いかけてくる
(いやはや、サスケを思い出すね…)
カカシはクナイをポーチに戻して手を挙げる、何よりも情報が少ない、援軍を呼ばれるかも知れないこの状態で下手に騒ぎ立てるのはリスクが高すぎる
「降参だ、投降する」
自分の耳が可笑しいのか、意識がはっきりした今、ある疑問が頭をよぎる
――声が幼い…?――
まるで十数年若返ったかのような、そんな声だった
「ふん、物わかりの良い侵入者だ…まぁ良い、貴様、どうやって此処まで侵入できた?この私になんの気配も感じさせずに…」
――そう、コイツは私に気配すら感じさせなかった…見回りの時に妙な雰囲気を感じて森にやって来れば、コイツは傷だらけの体で周りを見渡していた――
――まるで初めて来る場所に驚いているみたいに――
――それに、今目の前にいるから確認出来ているが…コイツ、全く気配を感じない…いったい何者だ…?――
「気づいたら此処にいたもんで、俺にもよく分からないんだよね」
顔の四分の三を隠した男がやや抜けた声色で答える、目もどことなくふざけている気がする…なんなんだ、コイツは…
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