246人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめんねぇ、無理矢理手伝わせちゃって。」
新しめのぞうきんを絞りながら謝るのは、いの。
頭にバンダナを縛り、ご自慢のゴールデン美髪をポニーテールにしてぶら下げている。
「別に構わないよ。どうせ任務まで暇だったし。」
「そう言ってもらえると助かるわ。」
アカデミーの大掃除。
ナルトによると、新入生を迎える前に行う年行事らしい。
と言っても、今年は「イルカ先生」という人から駆りだされた寄せ集め集団で適当に行うという事だ。
メンツはここに到着してから知った。
ナルト、キバ、シカマル、チョウジ、シノ、サクラ、いの、そして自分達三人。
割り当てられたのは、アカデミー東塔。
少ない人数の気もするが、それなりにやればちゃんと片づくだろう。
「あー!!見て見て見て!!!」
突然ナルトが大声を上げた。
何事かとシカマルやキバが側による。
「これこれ!俺らが昔書いた落書き!」
「おー懐かしー!まだ残ってたのかよ。」
「くっだらねー。」
壁の一部分を眺めながら三人はそれ相応の反応を示した。
と、そこに雑巾を手にしたサクラが乱入。
「はい削除ー。」
「あー!俺達の想い出がー!!」
「何が想い出よっ。変なもん残してかないでよね。」
「変なもんじゃねーってばよ!サクラちゃんのケチ」
「とっとと掃除する!」
ブーブー文句を言いながらも三人は手持ちの場所へ戻った。
最初のコメントを投稿しよう!