『しーちゃんへ』―恋愛編―

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  おれはおばさんと一緒に二枚目を見る。 『にしてもまだ信じられないよ。もうすぐ自分がしぬなんて…(-_-) おっと、くらくなるくらくなる(..) ……実は、しーちゃんと会う時間になるまでの間、いつもしんでしまいたいと思ってたんだ。 お母さん仕事であまり来ないし、朝はひとりでおいしくないごはん食べないといけないし、検査が終わると看護師さんたちいなくなってすごくさみしかったんだ(;_;) 早く夕方になって!って毎日思ってた。 しーちゃんと遊びたい。お話したい。ひとりはさみしい…。』 「……ゴメンね」 二枚目を読んだおばさんは泣き出した。 アイツの入院費や手術費がいるため父親一人の収入では足りず、おばさんも働かなくてはならなくなったとはいえその娘が悲しむことをしてしまったと……。 「アイツはおばさんをうらんでないよ」 「え?」 「これをよめばわかる」 おれはびっくりするおばさんに三枚目の手紙を渡して一人屋上へ向かった。  
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