子供って空間移動できるんですね

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…一大事です。 どうやら僕は戦国時代にタイムスリップしてきたようです。 高層ビルがないです。 電柱もないです。 洋服を着てる人が居ません。 というより黒田官兵衛ってあの黒田官兵衛じゃないですか。 取り敢えずこれだけ言わせて下さい。 何故僕なんですか。何故わざわざ大阪なんですか。 「おーい、お前さん、さっきから大丈夫か?ブツブツ言ってるが…。」 「大丈夫です。ご心配なさらず。」 「ならいいんだがよ。よっ…と。」 ゆっくり下ろされました。 黒田サン、紳士ですね。 「もうそろそろ城に着くからな。すまんが、ここからは歩いてくれんかね。また小生が人さらいだと勘違いされちまう。」 「あ、はい。わかりました。」 また……。 間違えられたことあるんですね。 と、まぁそんな感じで歩いているとかなり立派な城に着きました。 はい、大阪城ですね。 驚く暇もなく、これまた立派な部屋に案内されました。 …偉い人になった気分です。 「悪いが、此処で待っててくれ。お前さんの処遇を決めなきゃいかん。」 「わかりました。」 黒田サンが何処かへ走っていきました。 あんな鉄球ぶら下げてよく走れるものです。 取り敢えず座りましょう。 無難に部屋の隅にでも。 ……………。 だって、ねぇ…? なんかアレじゃないですか。 真ん中に座るとかおこがましいじゃないですか。 12歳ばかりの只の小学生が。 戦国時代ですからね。 斬り捨て御免!ってことがあるかもしれないじゃないですか。
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