23人が本棚に入れています
本棚に追加
…一大事です。
どうやら僕は戦国時代にタイムスリップしてきたようです。
高層ビルがないです。
電柱もないです。
洋服を着てる人が居ません。
というより黒田官兵衛ってあの黒田官兵衛じゃないですか。
取り敢えずこれだけ言わせて下さい。
何故僕なんですか。何故わざわざ大阪なんですか。
「おーい、お前さん、さっきから大丈夫か?ブツブツ言ってるが…。」
「大丈夫です。ご心配なさらず。」
「ならいいんだがよ。よっ…と。」
ゆっくり下ろされました。
黒田サン、紳士ですね。
「もうそろそろ城に着くからな。すまんが、ここからは歩いてくれんかね。また小生が人さらいだと勘違いされちまう。」
「あ、はい。わかりました。」
また……。
間違えられたことあるんですね。
と、まぁそんな感じで歩いているとかなり立派な城に着きました。
はい、大阪城ですね。
驚く暇もなく、これまた立派な部屋に案内されました。
…偉い人になった気分です。
「悪いが、此処で待っててくれ。お前さんの処遇を決めなきゃいかん。」
「わかりました。」
黒田サンが何処かへ走っていきました。
あんな鉄球ぶら下げてよく走れるものです。
取り敢えず座りましょう。
無難に部屋の隅にでも。
……………。
だって、ねぇ…?
なんかアレじゃないですか。
真ん中に座るとかおこがましいじゃないですか。
12歳ばかりの只の小学生が。
戦国時代ですからね。
斬り捨て御免!ってことがあるかもしれないじゃないですか。
最初のコメントを投稿しよう!