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「ん?」
自分の名前に反応し、ルルカはアルベルトを放す。痛がるアルベルト。
「ちょっと。どうしてアンタがアタシの名前を知ってるのよ?」
「へ? あ、いや、だって有名だし」
尻もちをついた状態で、アルベルトはルルカを見上げる。
「入学試験――通称トライアウトをぶっちぎりの総合一位で合格した麒麟児。こと〝魔法実技〟に関しては歴代最高のポイントを叩きだし、アルビオン王立魔法軍からのお誘いもあるとか」
眉根を潜めるルルカ
「しかしこの史上最高の才女は、同時に史上最悪の〝魔女〟でもあったわけだ」
アルベルトが申し訳なさそうに視線を落とす。
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