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恵子に部屋に案内される。
恵子の家は、夫の隣に建っていた。
「凄いね。結婚の為に新築だって?」
「農家は嫁不足だから、それくらいしないとね」
恵子は美幸に笑いかけた。
「美幸ちゃんも、今は辛いだろうけど…ここでは美幸ちゃんを知ってる人は居ないから」
「恵子さん、ありがとう」
美幸は、本来は来月挙式予定だった。
しかし、婚約者は会社の同僚とも交際していて、その女性が妊娠したのでそちらと結婚すると言われ婚約破棄となった。
相手の親も美幸より、その女性との結婚を望んでいた。
世間体を気にする婚約者の両親は、幼い頃に両親が離婚した美幸より、両親が揃っている女性が良いと言った。
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