高原から見る景色は未来色

第一話

翌日、恵子はお腹が張ったと言うので美幸は早速、家事をする事になった。

昨夜、会った秀雄は美幸が思っていた通りの優しい人で安心した。

慣れない場所だが、洗濯機や掃除機の使い方に大差は無い。

一人で観光しても、色々と思い出してしまうだろう。

逆に体を動かして家事をする方が美幸には有り難かった。

洗濯を干していると、外に車が止まった。

「あれ？お客さんかな」

美幸は体調が良くない恵子を起こさないよう玄関に急いだ。

チャイムが鳴る。

「はーい」

美幸が応対に出ると、そこには見知らぬ男性が立っていた。