魔法少女は存在する

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 女の子は金色のような明るい茶色のような髪色をしていて、真っ白でふわふわな洋服を着ている。 ついでに室内だというのに同じ白色のブーツも履いたままで。 と、同じように珈琲を啜る女の子の目が、ばちっ、と俺の視線とぶつかった。  か……可愛いっちゃ、可愛いけどっ。  女の子は机に、ことっ、とマグカップを置いた。 「えーと、もうこうなったら言っちゃうけど。聞いてくれる?」  女の子はそう言って、俯いた。  何だ?  俺はマグカップから口を離す。 「実はあたし、魔法少女なの」  ……ん? 「魔殻(マジアブッセ)の気配追ってたんだけど、足、踏み外しちゃって」
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