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猫をじっと見つめる。
やばい…顔が緩む。
こうやって、なごみながら猫にエサをやるのが俺、中野昂一(なかの こういち)の日課だ。
入学してすぐに見つけたこいつに、今までずっとエサをやり続けてきた。
爽やかな朝に猫に餌をやる。
微笑ましい光景であるはずだ。
俺が不良じゃなければ。
俺の容姿は、染めていたんだ金色の髪に、昔から喧嘩を売られる原因である鋭い目、そして長身だ。
こんな奴いたら俺だって避ける。
実際に俺は喧嘩は弱くねぇし、学校内でも上の方だろう。
だから、こんな俺が猫と一緒にいるところなんて見られたら、猫をいじめてるなんて言われかねない。
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