誕生日

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そのあとは、いつの間にか寝ていて、朝、目が覚めたら蓮に腕枕されていた。 蓮の綺麗な寝顔を見ていると、いつもの癖でチュッとキスをする。 それと同時に、 「朝から熱いねー」 なんて声が飛んきて。 そういえばここって悟のアパートだったということに気がついた。 完全に忘れていた。 振り向くと、美香がニヤニヤしながらこっちを見ている。 「だってしたかったんだもん」 頬を膨らませながら本音を口にする。 「ふふ、いいんじゃない? あたしはそういう紗羽のことが好きだよ」 蓮の腕からするりと抜けて美香の横に座る。 「紗羽、大輝さんの話をしても泣かなくなったね」 「うん、自分でも吃驚した。全部、蓮のおかげだよ」 「だね」 隣で穏やかに微笑みながらそう言った美香。 だけどそれ以前に美香と悟がずっと支えてくれたという日々があったから今があるって思っている。 なんだか恥ずかしくてそれを口にはできなかったけれど、二人にはいつかちゃんとお礼を言いたいな。
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