記憶

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そのあとも酔いつぶれた美香以外の四人で飲みまくって、ほどよく酔いが回ってくるとやっぱり今日も蓮にくっついた。 「蓮、眠い……」 「寝ていいよ」 蓮の太もも辺りを枕にしてゴロンと横になる。 目を閉じると、とたんに睡魔が押し寄せてきた。 髪を撫でてくれる蓮の手が凄く気持ちがいい。 凄く眠くて意識は確実に遠退いていっているんだけれど、男三人が話している声が遠くで聴こえる。 「紗羽、大輝さんのこと何か話したか?」 「いえ、何も。明日話すって言ってました。ただ、さっきすっげえ泣いてたのが気になる……」 ごめんね、蓮。 「そっか。つーか、大輝さん、今更何なんだろうな。やっと紗羽が落ち着いたのに」 「ヨリ戻したいとか言ってんじゃねえだろうな」 「何となくそんな気もします」 蓮……。 お願いだから、あたしのことを離さないで。 揺れそうな気持ちを引き止めて。 蓮……。 心の中で何度も蓮の名前を呼びながら、そのまま眠りに就いた。
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