6943人が本棚に入れています
本棚に追加
蓮の首に腕を回して、もっともっと……と求める。
蓮の唇が首筋に降りてきて服を脱がされた。
直接肌に触れる蓮の手や唇が気持ちいい。
あたしは蓮が好き……
蓮が好きだからこんなに感じる……
だから大輝とはもう過去なんだ……
過去……
過去……
だったら、なんであのとき嫌だと思わなかったの?
「紗羽?」
「え」
突然キスを中断して蓮があたしの顔を覗き込んで来た。
「何を考えてる……? 俺のこと、ちゃんと見ろよ!」
真っ直ぐな瞳を向けながらそう言った蓮の言葉は凄く力強くて。
どうしよう……
あたし今、蓮とキスしながら……大輝のことを考えていた。
「蓮、あたし……」
そんな中途半端な自分が嫌になって涙が出てきた。
「……他にも何かあったんだろ?」
「……」
相変わらず鋭い蓮に、つい顔を背けてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!