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ピンポーン……
「……ん……」
インターフォンが頭に響いて目が覚めた。
なんか頭がずきずきする。
ゆっくりと手の甲を額に当てる。
あれ……？
何かある。
「えっ!?」
冷えピタ？
何で？
こんなものうちにはなかったのに。
「おはよう。体の調子はどうだ？」
誰もいるはずのないこの部屋で男の声がする。
慌ててその声の方を振り向くと……
「大輝!? な、なんで？」
なぜかベッドのすぐ傍で大輝が胡座をかいて座っていた。
ピンポーン……
再び鳴ったインターフォンに誰かが来たとは思ったけれど……
今はそれどころじゃない。
「どうしてここにいるの？」
「俺、まだ紗羽んちの合鍵を持っていた」
「は？」
合鍵って……
三年前に渡したもの？
まだ、持っていたの？
「何回インターフォン鳴らしても出ねぇし、携帯ならしても電源切れてるし、鍵持っていたから開けてみたら紗羽苦しそうに唸っているし、熱計ったら39℃あるし……」
39℃!?
あたし、そんなに高い熱を出したの!?
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