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ドアが開いたとたん、蓮は明らかに顔を歪めた。当たり前だ。
「蓮……」
「そういうこと?」
「ち、違う!」
この状況、誤解されてもしょうがないけれど、ほんとに何もないということを必死に伝えようと否定する。
「君が紗羽の彼氏?」
「そうですけど……」
「俺は元彼の滝沢大輝。今朝ここに来たけど、何度インターフォンならしても出ねぇから、三年前にもらった合鍵で勝手に開けて入った」
「は?」
あたしが口を開く前に大輝がこの状況の説明をしてくれた。
でもこの内容に蓮の顔が怒っている。
そりゃそうだ、彼女の部屋の合鍵を持っていたこと自体腹立たしいことなのに、さらに勝手に開けて入ったなんて。
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