大切な思い出

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いつも一緒にいるのにそれでも足りなくて、大輝と半同棲生活を始めた秋。 夕日のオレンジに包まれながらキスをしたあたしの誕生日…… 紅葉のオレンジに囲まれながら抱かれた大輝の誕生日…… あの時は間違いなく幸せだった。 真っ白な雪に、真っ白な吐く息に、心まで真っ白に洗われた気がした冬。 雪が降り続ける中、これ以上ないってくらいに幸せな一日を過ごしたクリスマスイヴ。 年越しを一緒に過ごして、初詣で『ずっと一緒にいられますように』とお願いした。 叶わなかったけれど…… それでも大輝のことしか考えられなかったあの頃。 ほんとに幸せだった。 大輝と出会って一年が経って、一緒にいられるのが当たり前だと思っていたのに。
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