大切な思い出

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時計を見ると、もう既に二時。 これからシャワーを浴びたりしていたらなにげにギリギリだ。 「蓮、準備しよ?」 「ん」 と返事しながらも、布団から出ようとするあたしの腕をぐいっと引いた。 「ひゃっ! 何!?」 その瞬間、唇に熱いキスを落としてそのあと胸元にもキス…… 「……っ!」 な、何!? 「俺のもの」 蓮がキスを落とした場所を人差し指で押してくる。 もしかして、キスマーク? 「ついでに言っとくけど、ここにもついているからな」 そう言って蓮が人差し指でやさしくなぞってきた場所は首筋だけれど……どう隠しても隠しきれない場所だった。 「蓮!?」 蓮は「ははは」と笑いながらベッドから降りて、服を着始めた。 これからみんなに会うのにっ! からかわれること、間違いなしだ。 はぁ、でもここまできたらもう諦めるしかないな。 そう割りきってから、あたしも布団から出てシャワーを浴びた。
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