不安

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ひんやりした部屋の中で、お互いを温め合うかのように抱き締め合う。 「紗羽」 呼ばれた声に顔を上げると、蓮の唇が降ってきて深く重なった。 蓮を感じるたびに身体が疼いて、蓮に溺れていく…… 冷たかった身体がだんだん熱くなって、だんだん汗ばんできて、一つになった瞬間心も身体も温かくなる。 「蓮ッ……」 蓮の名前を呼びながら果てる瞬間が凄く好き。 蓮という名前が特別なものに感じるから。 熱くなった蓮の身体に自分の身体をすり寄せて目を閉じた。 「蓮、好き」 「ん、俺も」 「……」 最近の蓮は直接『好き』という言葉をくれない。 いつも『俺も』って。 『俺も』じゃなくて、ちゃんと言葉にして言ってほしいのに。 「紗羽、これ」 蓮から手渡された小さな箱。 「何?」 「クリスマスプレゼント」
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