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年越し、お正月を蓮と過ごすつもりでいたあたしだったけれど、母親に「一年の終わりと始めくらいは家族で過ごしなさい」と言われたから、しぶしぶ帰ることにした。
実家に帰っても特にやることはないからただダラダラ過ごすばかりで、蓮に会いたくて仕方なかった。
「紗羽、おまえダラダラしすぎだぞ」
そんな中、六つ上の兄雅史(ﾏｻｼ)が話し掛けてきた。
「だってやることないもん」
「そんなんだから彼氏ができないんだろ？」
「いるもん、彼氏」
昨年も一昨年もいなかったから今もいないと思っているらしい。
「彼氏、いるのか？」
「いるよ。お兄ちゃんより何百倍もカッコイイ彼氏」
「何だと!? どこのどいつだ!?」
お兄ちゃんとは年が六つも離れているからか、親並みに干渉してくる。
「誰でもいいでしょ！ それよりお兄ちゃんも妹離れしないといつまでも結婚できないよ？ もう28才でしょ？」
「俺のことはほっとけ」
お兄ちゃんは結構カッコイイと思うんだけれど彼女と長続きしないんだよね。
性格の問題？
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