やっぱり好き

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「は、晴希!?」 「そんな弱った紗羽を見ていたら、俺、我慢できねぇよッ」 晴希のこの行動もこの言葉も、突然過ぎてあたしの頭がついていかない。 どういう意味なの……? 考えても考えても頭が働かない。 「紗羽」 晴希にやさしい声で名前を呼ばれたら、また涙腺が緩んできた。 今のあたしはただそれだけでも心に響いてしまうんだ。 そんな晴希の優しさに甘えて、またその温かい胸で泣いてしまった。 「紗羽」 再び呼ばれて顔を上げると、一瞬目が合ったあと晴希の視線は……あたしの唇。 ……それが何を意味しているのか、わかる。 受け入れていいの? 後悔しないの? でも……後悔って何? 蓮は他の女の子とキスをしたんだよ。 あの光景がまた脳内を占領して、涙がぽろぽろと溢れてくる。 自分でもコントロールできないほどの悲しい感情が胸を痛くする。 そんな時に晴希の顔が近づいてくるから、それを拒めなくて、唇が重なってしまった。 啄むようなキスがだんだん深くなって、咥内から晴希の熱が直接伝わってくる。
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