やっぱり好き

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* 遠くで話し声が聞こえる。 違う? 誰かがあたしを呼んでいる? 「……ん……」 「紗羽」 トクン…… 瞳を閉じていてもわかる…… これは、蓮の声? 何で……? これは夢? また振られるの? 「紗羽」 慈しむようなやさしい声に、髪を撫でている大きな手。 これは、現実? それを確かめるように、泣きすぎて重くなってしまった瞼をゆっくりと開ける。 目の前には――蓮がいた。
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