あなた色に染まりたい

予約

「対等だよ、すべてにおいて。蓮はあたしなんかより見た目も中身もずっと大人だもん」

「……俺が言いたいのは、そういうんじゃなくて……現実的な問題で。紗羽が自分で金稼いでいる傍らで、俺は親の金で学生しているっつうのが、なんとも情けなくて……」

蓮は眉を下げながらそう言うけれど……

「ねぇ蓮、三年なんてあっという間だよ？ 蓮が19年生きてきた中のたった数年じゃん？ それに、あたしは蓮が学生だろうが、社会人だろうが、想像できないけれど……お腹が出たおっさんだろうが関係ない。どんな蓮でも好きだし、一緒にいたいもん。そういう想いだけじゃダメなの？」

あたしの中にある気持ちをそのまま蓮に伝える。

「紗羽、カッコイイ」

隣にいる美香はそう言ってパチパチと拍手している。