卒業

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晴希って気持ちを凄くストレートにぶつけてくるから、想いはなくてもどきどきしちゃう。 「紗羽?」 蓮があたしの顔を覗き込んできた。 「あ……、何?」 「何、ぽーっとしてんだよ?」 確かに、あたし今、晴希に見入っていた…… 「わっ、やべっ! 紗羽、俺に惚れた!?」 「ち、ちがっ……!」 思わず顔が赤くなる。 「はは、やっぱ紗羽は可愛いよな」 晴希の言葉一つ一つに反応しているのが凄く恥ずかしい! 「晴希さん、もう黙っていてください」 「何で?」 「わかってるくせに……」 唇を尖らせている蓮。 凄く、カワイイ。 思わず蓮の腕にしがみついた。 そのまま蓮を見上げると、いつものようにやさしく微笑んでいて胸がきゅんとなる。 「やっぱ紗羽の一番は蓮だもんな。かなわねぇな」 「わかっていたことじゃない。晴希もそのうちそういう人が現れるわよ」 「そうだな」 そんな会話を聞きながら、あたしは蓮の鼓動を感じたくて目の前の大きな胸に頬を寄せた。 「さあ、もっと飲むわよ!!」 「美香は、もっと飲んだらすぐに潰れちゃうじゃん」
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